ヴィレット貯水池

パリの夏の名物パリプラージュ。ルーブル美術館に程近いセーヌ川沿いの会場がよく知られ ていますが、私のおすすめは広々とした19区「ヴィレット貯水池(Bassin de la Villette)」 の会場です。

ここはパリプラージュの期間でなくても気持ちのよい、川辺の娯楽スポット。1年を通して地元のパリジャン、パリジェンヌの憩いの場所なんです。

私も以前19区に住んでいたことがあるのですが、その頃からしょっちゅう散歩をしたりお茶をしていたところなんですよ。

今回は、そんなガイドブックにはなかなか載らないおしゃれスポット、ヴィレット貯水池をご紹介させていただきます。そして、後編では周辺の朝まで楽しめるレストランバー、ブロカント雑貨がいっぱいのカフェ、そしてBIOのおしゃれレストランもご紹介します。

それでは夏のパリの水辺へまいりましょう!

ヴィレット貯水池は3本のメトロが通る「ジョレス駅」から歩いて3分

ジョレス駅

ここがヴィレット貯水池の最寄駅「ジョレス(Jaurès)」。257bisの3本のメトロが通っています。

改札を出ると右側にマクドナルドがあるので、その前の通りを3分くらいまっすぐ進むと右手に水辺の風景が見えてきます。

ヴィレット貯水池はおしゃれな倉庫街

両脇にはショップやレストランなどが立ち並ぶ

ここがヴィレット貯水池です。

幅70メートル、長さ800メートルで、池と言うよりは川と言った方がイメージ的にぴったり。両脇にはショップやレストランなどが立ち並び、気持ちのよい都会のオアシスが広がっております。

19世紀、ここは運輸の要所であったため、大きな船が行き交い周辺は倉庫街でした。その倉庫を改造し誕生したのが、この水辺の娯楽スポットなんです。

水辺の娯楽スポット

ここ数年でアーティストなども周辺に移り住み、19区区民のおしゃれな憩いの場となって おります。

ヴィレット貯水池の目印「ラ・ロトンド・ド・ラ・ヴィレット」

ラ・ロトンド・ド・ラ・ヴィレット

ヴィレット貯水池でひと際目を引くのがこの「ラ・ロトンド・ド・ラ・ヴィレット(La Rotonde de la Villette)」です。

18世紀に建築家「クロード・ニコラ・ルデュ(Claude-Nicolas Ledoux)」によって設計されたこの建物は、当時納税所として使われていた美しい円形の建物。現在はレストランバーとなっています。

ここは後編で店内をご紹介しますね。

水辺は充実のアクティビティ

水辺には充実のアクティビティ

水辺には水上カフェや船を改装したバー、一軒家を改装したカフェなどがあって夜中までにぎわいます。映画館もあるので、映画を観たあとにカフェでお茶したり、食事も楽しめます。

夜中までにぎわいます

ここからサン・マルタン運河のクルーズ船にも乗車出来るんですよ。

クルーズ船にも乗車出来る

ヴィレット会場のパリプラージュはこんな感じ

ヴィレット会場のパリプラージュはこんな感じ

この写真を撮ったのは、パリプラージュが2019年7月6日から9月1日までオープンしている最中。この時はまだ午前中だったので静かでしたが、午後になると子供連れの多くのファミリーが訪れ、夕暮れから夜にかけては大人の夜遊びスポットになります。

子供も大人も楽しめるのが、このヴィレット会場のパリプラージュのよいところ。

子供も大人も楽しめる

ちびっ子たちがペタンクを楽しんいますよ。

ペタンク(pétanque)とは、100年以上の歴史がある南フランス発祥の球技スポーツ。今では世界55か国以上で親しまれているんです。

日本でも少しずつ知られてきているので、ご存知の方もいるのではないでしょうか。

ペタンクを楽しむ子供達

ヴィレット貯水池のパリプラージュは2017年からプールも設置

プールも設置

これは2007年から設置が始まった、セーヌの水を利用したプール。

子供用も含めて3つあり利用料は無料。セーヌの水?と言うと不安がよぎりますが、毎日数回水質のチェックをしているとのこと。

で、この日も11時のオープンを前に、たくさんのちびっ子たちがママと一緒に待っていました。

セーヌの水を利用したプール

児童図書館もあります。

児童図書館もある

大人向けに太極拳を体験するコーナーも。午前中から結構な盛況ぶりです。

他にもカヤックやボート遊びも出来たりとアクティビティがいろいろ揃っております。

太極拳を体験するコーナー

夕暮れからはダンスのスペースなんかも出来ます。そして岸辺では、飲み物や食べ物を持参し てピクニックする人も大勢。

夕暮れのヴィレットがまたとびきり気持ちがいいんです!今年の6月の夜中に主人と来た時のフォトがあるので、ちょっとご紹介しましょう。

フェット・ド・ラ・ミュージック

この日は6月21日の夏至の日で、フランス全土でフェット・ド・ラ・ミュージック(音楽のイベント)があり、私たちもここに寄ったんです。

夜中でも賑やか

金曜日だったこともあり夜中でも賑やかで、まだピクニックを楽んでる人の姿も。女性だけのグループもあちこちにいました。

船上バーもお客様がたくさん。

船上バーもお客様がたくさん

私たちも船上バーでワインを楽しみました。おつまみはそれほど美味しくはなかったけとれど、ライトアップした水辺の夜景がとても素敵でした。

水辺の夜景がとても素敵

ヴィレット貯水池は楽しいけれど注意も必要

1つだけ、注意点をお伝えします。

実は2年前の夏の夜にここで出くわした出来事があります。

場所は駅から来てすぐ右岸にあるこの橋。木々が茂っていてちょっと死角になっているんです。

楽しいけれど注意も必要

ここを主人と上がって向こうへ渡ろうとしたその時、女性の悲鳴が後方で聞こえたんです。 声が聞こえた方へ2人で急いで向かうと、年配のマダムが階段で震えながら立っていました。

どうしたんですか、と尋ねると、後ろから来た男にいきなり金のネックレスをひったくられそうになったと。あの男よ!と指差した先を見ると、橋を渡って逃げて行く後ろ姿。

私が大声で、泥棒!と叫ぶと一瞬だけ振り返りましたが、走って逃げてしまいました。ネックレスは無事だったけど引っ張られて恐怖だったと話すマダムは、イタリアからの観光の方たでした。

私も一度ひったくりに遭ったことがあるので、マダムの恐怖がよくよくわかりました。なのでマダムに、とにかくネックレスはつけていない方がいいです、バッグはしっかり前で抱えた方がいいです、と伝えました。

マダムは少しずつ落ち着いていったけれど、ひったくりの恐怖は半端じゃないんです。本当に…。

見晴らしのいい岸辺沿いはまだ危険が少ないと思うのですが、この橋のような死角や人通りの少ないところはなるべく歩かないようにしてください。これはパリのどのカルティエでも同じです。

人通りの少ないところはなるべく歩かないように

最後にパリの危険な話になりましたが、この点を十分注意しながらどうぞいろんなカルティエを自分の足で歩いて、自分の好きなパリを見つけてください。恐い恐いばかりじゃ何も出来ません。

ここは日本とは違うんだ、ということを忘れず、常に気を抜かず。私はほぼいつも女1人歩きなのですが、外出の際は毎回必ず、スリとひったくりに十分気をつけるんだよ、 と主人から言われています。

次回はこのヴィレット貯水池のおすすめ3店舗をご紹介します。初めて日本に紹介するお店もありますので、どうぞお楽しみに。

<Information>
住所:Quai de la Seine、 Bassin de la Villette 19区

※2020年の開催等についてはパリ市の公式サイトを参考にしてください。

パリ・ヴェルサイユ新婚旅行のホテル・レストラン・観光情報トップ≫