5月~6月初旬のローマは、散歩するにもちょうどいい気候です。

7月8月になると、猛暑のローマです。

今週のお勧めローマ探索は、「アッピア街道(アンテイーカ)」です。

(Via Appia Nuova 新アッピア街道もありますが、アッピアアンティーカがローマ時代の道ですよ)

 

全ての道はローマにつづく。と言われる街道の一つです。

紀元前312年に共和制ローマ時代のアッピウス・クラウディウス・カエクスにより、ローマからCapuaをつなぐために作られた道です。もとは軍人が遠征へ行くため、帰るための目的で作られましたが、のちには商業、貿易に利用されるようになりローマはさらに繁栄していきました。

 

カラカラ浴場から東へ少し行ったところの、「Porta S.Sebastiano聖セバスチャン門」からがアッピア街道の始まりです。

石畳に鳥のさえずりが聞こえてくる散歩しながら現在と過去の交わりを感じることでしょう。

今週はアッピア街道のお勧め立ち寄り場所を2か所ご紹介します。

 アッピア街道1

1.Domine quo vadisドミネクオヴァディス教会」

アッピア街道では皇帝ネロ時代に、キリスト迫害を恐れローマから逃げようとした聖ペトロ(ピエトロ)がキリストと再会したと言われる場所があります。

ペトロがアッピア街道を東に向かって歩いていると、向こうから、十字架を背負ったキリストが歩いてきます。

ペトロが「主よ、どこへ行かれるのですか?Domine, quo vadis?」と聞くと、

キリストが「ローマの信者を救う為もう一度十字に掛けられに行くのです。」とお答えになったと伝えられています。

そこでペトロはローマに戻る事にきめ、殉教する事となり、今のサンピエトロ大聖堂のある場所にペトロのお墓が建てられました。

後にキリストとの再会の場所に建てられた教会が「Domie quo vadis教会」です。

小さな教会ですが、教会内にアッピア街道の石畳があり、そこにキリスト足跡、ペトロとキリストの目線からの壁画があります。

アッピア街道 Domie quo vadis 教会

 アッピア街道3

キリストの目線からみたペトロです。 ちょうどお花が飾られている場所でキリストは立ち止まりました。

アッピア街道4 足跡

ペトロに向かって立ち止まったときのキリストの足跡です。

 

2.Villa di Massenzio

Domie quo vadis教会からさらに東へ歩いていくと、「Villa di Massenzio」の遺跡が左側に見えてきます。

2016年現在、無料入場となっています。

ここは、マクセンティウス皇帝の建設したマクセンティウス競技場の跡を見ることができます。ローマ皇帝がいかにしてローマ市民の心をつかもうと、どの時代の皇帝も市民競技場を作らせていたのかがわかります。

マクセンティウス皇帝にはロムルスという14歳で亡くなった息子がいて、この息子のための霊廟がここにあります。

中にも入れます。中には、騎馬の壁画が残されています。

このマクセンティウス皇帝とコンスタンティウス皇帝とがローマ市内で戦ったのが「ミルビオ橋の戦い」として絵画で描かれています。きっと美術館めぐり中に目にすることがある有名な絵画シーンです。バチカン美術館ではラッファエロが描いているのが

コロッセオの入り口付近にあるコンスタンティウス凱旋門はこの戦いに勝利した記念として建てられました。

アッピア街道5 コンスタンティウス凱旋門

アッピア街道6

アッピア街道7

ローマの古今を思い浮かべながら、鳥のさえずりを聞きながら、アッピア街道のお散歩を楽しまれてくださいね。

アッピア街道へは市内バスでもいけます。

バスはチルコマッシモ駅前から118番バスでOKです。

切符は刻印してから90分間乗り終り自由なので、アッピア街道で降りては乗って、降りては乗ってと行きたい場所にたどり着く事も可能です。

 

ローマの見どころはチェントロだけではありません。たくさんみて素敵なハネムーンの思い出を作ってくださいね。

自転車の貸し出しもしています。アッピア街道1時間単位で借りれますのでお天気が良かったら自転車で探索するのも気持ち良いですね。

アッピア街道8 自転車

ローマより 桜子