せっかくの海外旅行では快適に過ごしたいもの。だから、もしもの時に備えて、いつも使っている薬を持っていきたいですよね。
でも、海外に日本で使っている薬を持ち込んでもいいのでしょうか?薬の所持方法に決まりはあるのでしょうか?
ここでは、常備薬と処方箋薬の持ち込み方などを説明。あわせて、現地で体調を崩したときに準備しておくといいものなども紹介します。
そもそも海外に日本の薬は持っていける?
本人が使うものであれば、医薬品を海外に薬を持っていくことは可能です。
医師に処方された処方箋薬であっても、市販の常備薬であっても、持っていくことができるのです。
持っていける薬の量は?
基本的に市販薬なら2ヶ月、処方箋薬なら1ヶ月分まで、海外への薬の携帯が可能です。
必要な日数分に数日程度、余裕を持たせた分を目安に持っていくようにしましょう。
海外では、あまり薬の量が多いと、営利目的だと疑われる可能性もあります。
機内で使用する量だけを手荷物に入れて持ち込み、残りはスーツケースなどの預け手荷物に入れておきましょう。
持ち込み・預け入れに関しては注意する点があるので、後程詳しく説明しますね。
海外では出国手続きの際にチェックが入るかも
出入国の際、空港の保安検査場で手荷物検査があります。
薬を手荷物に入れている場合は、検査員から指摘されるかもしれません(特に海外の場合)。
その際、処方箋や医師の証明書があればスムーズになります(証明書等については後述します)。
緊張せず、検査員に説明してくださいね。
【市販薬】飛行機への持ち込みや預け入れの注意点
市販薬を海外に持ち込む場合、特別な手続きは必要ありません。
ただ、ピルケースなどに移し替えず、外箱やパッケージに入れたまま持ち込みましょう。
薬の内容が不明確など、中身を疑われてしまう可能性があります。
市販薬でも液状のものは要注意
市販薬であっても、液状のものには注意が必要です。
国際線では、液体の機内持ち込みに際して、以下のようなルールが定められています。
A.液体(スプレー含む)はすべて100mlまたは100gの容量以下の容器に入れること
B. Aのような液体が入った容器は、容量1リットル以下の再封可能な透明プラスチック袋にすべて収納すること
医薬品の場合は、上のルールの「例外」になるのですが、海外では手荷物検査時に保安員にチェックされる場合もあります。
心配なら、上記の液体機内持ち込みルールに沿った方法でパッケージを作るか、預入荷物に入れるようにしましょう。
液状の市販薬例:目薬、虫刺され、かゆみ止め薬(塗り薬)、消毒液、液状感冒薬(ドリンクタイプの風邪薬)、虫よけスプレーなど
【処方箋薬】飛行機への持ち込みや預け入れの注意点
処方箋薬も海外へ持っていくことができますが、市販薬同様、薬はピルケースなどに移し替えず、処方された状態で持っていくのが基本。
さらに処方箋薬の場合は、市販薬より注意が必要です。
薬剤証明書を用意しよう
処方箋薬を海外に持って行くなら、医師にお願いして英文の「薬剤証明書」や処方箋のコピーを準備しましょう。
薬剤証明書は、患者の氏名や疾患名のほか、薬剤の商品名および一般名、剤形、含有量、数量、治療中の疾患名、医師(薬剤師)の署名などが書かれたもの。
公文書ではないので、決められたフォーマットはありません。
もし、かかりつけ医に英文の薬剤証明書を書いてもらえない場合、最寄りの日本旅行医学会認定医に依頼すれば用意してもらえます。
このほか英語で書かれた薬の説明書を持っていくと、役に立ちます。
「くすりのしおり」サイトでは、自分が使っている薬を検索して、英語版の説明書を無料でダウンロードすることができますよ。
薬剤証明書の提出は義務付けられてはいませんが、荷物検査がスムーズに進みますし、現地で体調が悪くなった際にも速やかに診察を受けることが可能です。
ちょっと手間はかかりますが、持って行った方が絶対に安心ですね。
インシュリンや喘息の吸入器も機内持ち込みできる
インシュリンの注射液と注射器は、機内で使用する分量なら、持ち込むことができます。
このほか、喘息の吸入薬やボンベも機内持ち込みが可能です。
ただし、いずれも英文の薬剤証明書が必要です。
特に注射器は、麻薬や覚せい剤の使用に悪用されることがあるため、ほとんどの国で手荷物チェック時に取り締まりの対象となっているからです。
適切な証明書がないと、渡航先で没収といったトラブルに発展してしまいます。
向精神薬、医療用麻薬にはさらに注意が必要
抗うつ薬、精神安定剤、睡眠薬などの向精神薬の場合も、自分自身の治療のために自分で携帯する場合に限って、1ヶ月分以内なら持ちだすことが可能です。
1ヶ月を超える場合は、治療のため必要であることを証明する医師の書面や処方せんの写しが必要になります。
ただ、トラブル防止のために、渡航期間に関係なく、処方箋のコピーや医師の証明書などがあるとよいでしょう。
がんの疼痛緩和などの目的で使用される医療用麻薬は、現在住んでいる地域の管轄である地方厚生(支)局長から許可が必要になります。
まずは渡航先に事前確認することが必要
薬剤証明書を持参しても、国によっては薬の持ち込み自体を禁止しているところもあります。
持病があって薬を持っていく必要がある場合、旅行中にイヤな思いをしないためにも、まずは渡航先の在日外国公館で確認することをオススメします。
海外旅行に持って行ったほうがいい市販薬
持病がなくても、慣れない地で、かつ結婚式後の疲れがたまった状態だと、体調を崩してしまうかもしれません。
でも海外で自分に合った薬を見つけるのはちょっとハードルが高いもの。
海外初心者ならなおさらです。
そんな時に、備えあれば患いなし!
現地で体調を崩したときにそなえ、使い慣れたものを持っていきましょう。
◆海外旅行に携帯するとよい薬など
- 頭痛薬(解熱鎮痛剤)
- 風邪薬
- 胃腸薬
- 整腸薬
- 下痢止め
- 便秘薬
- 酔い止め
- 目薬
- 虫刺され・虫よけスプレー
- かゆみ止め薬(塗り薬)
- 消毒液
- マスク
薬の持ち込みに関してもハネムーンコンシェルジュに相談
薬の持ち込みに関しても、さまざまなルールがあるのですね。
結婚式やハネムーンの準備で忙しい中、自分で薬の持ち込みの可否を調べるのって手間に感じることもあるかもしれません。
旅行会社を利用してハネムーンに行くなら、旅行会社に渡航先の国に医薬品の持ち込み・持ち出しが可能かを相談するのがオススメ。
薬のことをはじめ、心配な点はどんどん相談してくださいね。