14本の路線が網の目のように発展しているパリのメトロ。
パリの街は決して大きくないので、カルティエを少し歩けばどれかの線のメトロ駅にだいたいたどり着くんです。なので1日で何か所も回りたい時に効率よく利用すればとても便利。
今回はこのメトロの乗り方と目的地への行き方、そして注意点を私なりのコツと共にご紹介させていただきます。【前編】ではメトロ移動、【後編】では目的地までの移動を解説。
ハネムーンでパリを訪れた際に、お2人で迷わず行きたいところに移動できるようになれたら幸いです。
最寄駅・路線番号・終着駅・目的地の住所をあらかじめメモ
まずは出かける前にパリのメトロマップをチェック。
手持ちがなければコチラから取得→パリ地下鉄路線地図
またパリの多くのメトロ駅に無料の地図がありますので、到着した時にもらっておくと便利です。
その地図を見て、その日に行きたい場所の各駅の路線番号を確認し、どうやって乗り換えると効率よく回れるか考え、駅名と路線番号、その電車の最終到着駅名、目的地の住所を、回る順にメモしましょう。
終着駅がわかっていると、どっちのホームに降りるべきかが把握できます。
今回は5本のメトロが乗り入れている、セーヌ右岸のパリ北東に位置する「レピュブリック(République)」駅から、セーヌ左岸にあるオルセー美術館への行き方を実際にご紹介してまいります。
書き出してみるとこのようになります。
■マドレーヌ(Madeleine)駅で12号線に乗り換え【終着駅:メリー・ディッシー(Mairie D’issy)駅】
■ソルフェリーノ(Solférino)駅到着(オルセー美術館最寄りのメトロ駅)
■オルセー美術館の住所:1, rue de la Légion d’Honneur 7区
メトロに乗る前に注意すること
パリのメトロは電車も構内もスリが多発します。
なので「バッグはチャック式の斜めがけのもの」をおすすめします。そしてメトロに乗る前、パリの街を歩いている時から「バッグは必ず前で持ち、手で上から押さえて行動」してください。
それではさっそく、このレピュブリック(République)駅から出発です!
パリメトロの切符の種類と買い方
自動販売機は新式のタッチパネルスタイルと旧式のロールスタイルがあります。ロールスタイルは画面の下にロールがついていて、それを手で前後に回して選択します。
でもタッチパネルの方がわかりやすいのでおすすめ。今回もタッチ式で買います。
●タッチ式券売機最初の画面「言語を選択」
最初はこの画面。右の英語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語をそれぞれタッチすればその言語の案内で買えるようになっております。今回はフランス語で買うので左の指画面あたりを軽くタッチ。
●切符の購入画面を選択
画面向かって左がフランスの定期券「ナヴィゴ(Navigo)」のチャージ画面、右が切符購入画面です。右画面をタッチ。
●購入する切符の種類を選択
切符の種類が並んで表示されます。一番上から順に解説しましょう。
→Billets Région Ile de France パリ郊外の目的駅までの切符
→Billets MLV Chessy Disney パリ・ディズニーランド駅までの切符
→Billets Aéroports 空港までの切符
→Paris Visite ゾーンと日数を指定する乗り放題の乗車券
→Mobilis ゾーンを指定する1日乗り放題の乗車券
→autres titres その他
注意点は、乗り換えなどで切符を通した後も、目的の駅に着くまでは切符を持っていること。切符なしでコントロールのメトロ職員に見つかると高額な罰金が課せられます。
またパリ郊外に行く場合、フランスでは乗り越し料金制はないので必ず目的地までの切符を買うこと。見つかった場合もまた罰金が課せられます。
※パリ郊外までの切符を買う場合は「Billets Région Ile de France」を選びます。
フランスのコントロールは、フランス語も仕組みもわからない旅行者からも容赦なく罰金をとるので要注意です。
駅名のアルファベットを入力していくと駅名が出てきます。
メトロの切符を購入するので一番上のTicket+をタッチ。
●大人用か子ども用かを選択
「Plein Tarif(大人用切符)」か「T.rédut;cartes de réduction-10a(10歳以下の子供用切符)」を選ぶ画面になります。ちなみに4歳以下は無料となっております。
なので上の「Plein Tarif」をタッチ。
●切符の枚数を選択
上が購入枚数とその金額(1枚1.90ユーロ)、下が10枚セットとその金額(14.9ユーロ)か、10枚セット1組・2組の選択画面になります。
今回私は切符10枚セットを買うので下の1をタッチ。
●支払い金額の確認
トータル金額が表示されます。
その下に「Ajouter un achat(さらに別のものを購入をする)」と「Valider(有効にする=その金額で決定するの意味)」が表示されています。
「Valider」の方をタッチ。
●支払い方法の選択
支払い方法選択画面になります。ここではタッチの必要はなく、お金で払う場合は投入口にお金を入れる、カードの場合はカードの投入口に差し込みます。
今回はカードで払うので販売機の右下にあるカード差し込み口にカードをセット。
黄緑に光る画面部分に「14.90EUR/SAISIR CODE」と表示されたら暗証番号を入力し、4色並んだボタンの一番下の緑の確定を押します。
もし番号を間違えた場合は黄色のボタンで訂正します。
暗証番号を入力する時は、他の人に見られないよう手で隠すか身体で隠してください。これは在住者でも銀行で必ず言われることです。
●レシートの受け取り
「カードのレシートを受け取りますか?」の画面になるので、上の「Oui(はい)」を必ず選択してください。
これも同じく銀行で言われること。他人に利用されないようにするためです。
●レシートと切符の受け取り
販売機の下にある切符取り出し口に切符、レシートの順で出てくるので取り出します。その時使用する分以外はすぐに全部バッグにしまってくださいね。
そしてそのバッグを常に前で抱えて行動するのをいつも忘れずに。
パリメトロの乗り方・乗り換え方・乗車の際の注意点
それではさっそく自動改札を通って構内へ入ります。
ちょうど通り抜けている人は定期券ナヴィゴを機械の紫の部分にかざし中。切符の場合は手前の黄色の部分に投入します。
結構よくあるのですが、黄色の部分に切符が入ってくれない時があります。その場合は別の自動改札機に変えてください。
●乗りたいメトロの路線を確認
メトロの路線地図を見てメモした順に乗車と乗り換えをします。
レピュブリック(République)駅からはまず8号線に乗るので、色分け表示されている案内を確認しながら矢印方向に進みます。
8号線はピンク色ですね。この色はパリのメトロ全部で統一されたものです。ちなみに下の青の「ソーティ(Sortie)」は出口の表示となっております。
●降りるホームと乗り換え駅を確認
8号線のホームに降りる階段手前です。どの路線もだいたいこのあたりにその路線の最終駅と、途中で止まる駅すべてが表示された2方向、2枚の案内があります。
この案内を確認すると、最終駅がちょっと切れてしまっておりますが乗車前にメモしておいた「バラール(Balard)」駅が最後に表示されています。
そして上から6つ目に乗り換え駅「マドレーヌ(Madeleine)」駅があります。その横には乗り換え出来る路線も表示されていて12号線と書かれております。ということでこのホームでOK!
乗車、降車の際のドアはレバーかボタンの手動式。どちらもついていなければ自動式となります。レバーの場合は上に押し上げ、ボタンは押すだけです。
メトロ内では立つ・座る位置に要注意!
電車内では、「スリに狙われやすい入口付近」に立つのも座るのも避けてください。
またスマホなどを今だけ、とポケットに入れるのも厳禁です。パリ在住者でも簡単にすられてしまいます。
●メトロの乗り換え
乗り換え駅の「マドレーヌ(Madeleine)」駅に着きました。ホームを見渡すと、路線の案内がまたあります。
メモに書いた12号線の案内が2方面の最終駅名と共にあります。12号線は緑ですね。
メモした最終駅名「メリー・ディッシー(Mairie D’issy)」駅も表示されております。矢印方向に向かいます。
ここでは12号線のホームの階段前に2方向の案内が一緒に並んでおります。
見てみると向かって左が「メリー・ディッシー(Mairie D’issy)」行き。そして3つ目に「ソルフェリーノ(Solférino)」駅、そしてその横に小さく「オルセー美術館(Musée d’Orsay)」と書かれておりますね。
ということでこのホームでOK!左の階段を降りて乗車します。
「オルセー美術館」があるメトロ駅に到着
目的のメトロ駅「ソルフェリーノ(Solférino)」に到着しました!ひとまずほっ。
しか~し駅を出たらすぐ目の前に、オルセー美術館が建っているわけではありません。
次回は駅から目的地への行き方をご紹介させていただきます。街中でガイドブックやスマホの画面を確認しているのは、スリに狙われやすく、危険な行為。
【後編】ではこれらを取り出さずに目的地まで行ってみましょう!