ローマの中心街に建つ、老舗の五つ星「ホテル・エデン」。欧米に9軒のラグジュアリーホテルを展開しているドーチェスター・コレクションホテルの一つです。2017年に大規模な改修を終え、歴史を守りながらもスタイリッシュに、快適に、美しく生まれ変わっています。
前編では「ホテル・エデン」のお部屋やラウンジなどをご紹介させていただきました。今回の後編ではホテルが誇る展望レストランとスパをご紹介いたします。
もちろん宿泊客以外の一般のお客様のご利用も可能です。
ハネムーンとっておきのディナーは、最高の眺めとトップクラスの料理を堪能できるレストランで
「ホテル・エデン」の最上階には「ラ・テラッツァ(La Terrazza)」と、「イル・ジャルディーノ(Il Giardino)」の2つの展望レストランがあります。
2017年にミシェラン一つ星を獲得したレストランとなった「ラ・テラッツァ」はディナーのみの営業。「イル・ジャルディーノ」は朝食・ランチ・ディナーの営業となっています。
「イル・ジャルディーノ」ではビュッフェスタイルのランチもお楽しみいただけます。
この2つのレストランの総料理長(エグゼクティブシェフ)を務めるのはファビオ・チエルヴォ氏です。
世界を旅して各国の料理を学び、その経験を生かして伝統のイタリア料理をベースに創造性溢れる料理を手がけています。
元々ホテルエデン専属シェフだったチエルヴォ料理長は、1年半近くかかったホテルの大改装の間に栄養学について学び、修士号まで取得しました。
それではさっそく2つのレストランをご紹介していきましょう。
雲の上にいるような眺め「ラ・テラッツァ」
今回の取材ではイル・ジャルディーノでランチを実際にいただきましたが、ディナー営業のみの「ラ・テラッツァ」も見せてもらいました。
ミシュラン一つ星を獲得した「ラ・テラッツァ」のインテリアテーマは雲。ここではまさに、雲の上にいるような夢心地なひとときを過ごすことができるでしょう。
ローマを一望に見渡せるパノラマが魅力です。夕暮れ時やライトアップされた夜のローマは、昼間とはまた違った別の顔を見せます。
情緒あふれる最高の眺めとトップクラスのお料理を堪能できる「ラ・テラッツァ」は、ハネムーンとっておきのロマンチックディナーにぴったりです。
お料理はイタリア料理や地中海料理に、インターナショナルな食材を取り入れた独創的な創作料理です。
例えば、ローマのシンプルな伝統料理「スパゲッティ・カーチョ・エ・ぺーぺ」(羊のペコリーノチーズと黒コショウをあえたスパゲッティ)も、チエルヴォシェフの手にかかれば、手の込んだ芸術的なお料理に早変わりします。
黒コショウではなく、マダガスカル産のコショウに似たスパイスを使用。バラの香りを彷彿とさせる独特の香りとペコリーニチーズで美しくまとめられたスパゲッティには、バラの花びらが添えられています。
目で楽しむだけでなく、香りも楽しめるようにさらに一工夫。バラのポプリを浮かべたエッセンスウォーターの中にドライアイスを入れ、マダガスカル産コショウのバラのような香りを引き立てる、雲海の中から美しい芸術品が現れるような演出が幻想的です。
ローマトップクラスのレストランだけあってお値段もなかなかですが、ハネムーンの記念に思いきって奮発してみてはいかがでしょうか。
<シェフの定番コース> 165ユーロ(2019年2月現在の換算で約2万7千円)
※お料理に合わせたワイン付きシェフの定番コースなら245ユーロ(2019年2月現在の換算で約3万1千円)
<Information>
ラ・テラッツァ La Terazza
ホームぺージ
営業時間:19時~ 23時30分 (ラストオーダー 22時30分 )
定休日:火曜日
※アラカルトメニューは季節ごとに変わります。
ロマンチックなカクテルタイムもおすすめ「イル・ジャルティーノ」
もう一つの展望レストラン、お隣にある「イル・ジャルディーノ(Il Giardino)」では朝食・ランチ・ディナーでの営業です。
レストランのテーマは庭園(イタリア語でジャルディーノ)。クールなラ・テラッツァのインテリアと比べると暖かみのあるアットホームな雰囲気です。
レストランエントランス付近にはバーコーナーもありますので、アペリティフ(食前酒)やディナー後のカクテルだけのご利用も可能です。
宿泊はかなわなくとも、ため息のでる素晴らしい眺めや雰囲気だけでも味わいたい方は、こちらのバーコーナーで優雅にカクテルをどうぞ。美しい夕暮れや素敵な夜景、ライブミュージックの楽しめる夕方から夜にかけてのご利用をおススメします。
<Information>
イル・ジャルディーノ・リストランテ&バール Il Giardino Ristorante&bar
■リストランテ・ホームぺージ
営業時間:
・朝食7時~ 10時30分
・ランチからディナー12時~深夜 1時(ラストオーダー 0時)
・ビュッフェ(月~土)12時30分~ 15時
※無休
■バール・ホームぺージ
営業時間:11時~深夜 1時
・ライブ・ミュージックタイム 18時15 分~深夜 1時
・アペリティフタイム 19時~21時
※無休
「イル・ジャルディーノ」のランチを体験!定番のアラカルトメニューをご紹介しましょう
レストランでシェフおすすめの定番アラカルトをいただいてきました。素晴らしい眺望とお料理、楽しみです!
写真では少しわかりにくいですが、大きな窓から向こに、ローマの歴史ある街並みが広がっています。
手前にあるバーからさらに奥へと進み、レストランスペースへ。
レストランスペースには、開放的なテラス席もあります。お天気がいい日はこちらを選んでもいいですね。
ではさっそく、この日のアラカルトメニューをご紹介していきましょう。最初に3、4種類のパンがつきます。
前菜は「ズッキーニの花のリコッタチーズとタレッジョチーズ詰め」です。
ズッキーニの花の中に、リコッタチーズとタレッジョチーズを封じ込めた、シェフ一押し定番の一品です。
ズッキーニの花の下に敷かれたプチトマトは、黒オリーブで程よく味付けされています。チーズのまろやかさと甘酸っぱいプチトマトの組み合わせは絶品です。
緑のソースはバジリコソースで、これまたチーズによく合います。鮮やかな色の組み合わせと計算されたお料理の配置は見ていて楽しいですね。
プリモピアットのパスタは「カラスミとケイパー、オリーブとアマルフィレモンのスパゲットーニ」です。
濃厚なカラスミとさっぱりしたアマルフィレモンのハーモニーが楽しめる、素材が勝負の一品です。シンプルな素材を使用しているからこそごまかしがきかない、各々の素材の良さがなくては成り立たないお料理だと思います。
セコンドピアットは「石平目のグリルのチコリとケイパー、黒オリーブ添え」です。
シンプルにグリルした石平目の繊細なお味に、チコリや黒オリーブの個性的な味がアクセントになっています。グリルしたお魚の上のレモンピールもさりげなく存在を主張し、口の中に爽やかなレモンの味が広がります。
デザート(ドルチェ)にはこれまた定番のティラミスをチョイスしました。
かなりボリュームがあります。口いっぱいに広がる濃厚なマスカルポ―ネチーズとビターなカカオパウダーの絶妙な組み合わせが美味しいです。
お食事の締めにはやっぱりエスプレッソコーヒーです。大抵のイタリア人は消化を助けるためにエスプレッソコーヒーを食後にかかしません。
私はミルクを少し入れてもらいましたが、生粋のイタリア人は午後のコーヒーにミルクは入れません。スプーン並々の砂糖は必ず入れますが・・・。
「イル・ジャルディーノ」はお隣の「ラ・テラッツァ」に比べると、リーズナブルなお値段ですが、値段設定はややお高め。でも、この素晴らしい眺望と、お料理の内容を考えれば当然かもしれません。
ここで、レストランでアラカルトメニューなどを注文したい時に、必ず役立つイタリア語フレーズをいくつかご紹介しておきます。
★定番料理を注文したい時
●1品注文:「Il piatto classico(イル・ピアット・クラッスィコ)」
●2品注文:「Il piatti classici(イ・ピアッティ・クラッスィチ))」
★本日の特別メニューやおすすめ料理を注文したい時
●「Qual’e’ la specialita’ di oggi?(クアレッ・ラ・スぺチャリタッ・ディ・オッジ?)」
本日の(特別な)お料理(1品)は何ですか?
●「Quali sono i piatti consigliati da voi?(クアリ・ソーノ・イ・ピアッティ・コンスィッリャーティ・ダ・ヴォイ?)」
ここのおススメ料理(複数)はどれですか?
★メニューから注文したい時
●「Vorrei ordinare questo piatto.(ヴォッレイ・ オルディナーレ ・クエスト・ピアット)
(メニューを指さしながら)この料理を注文したいです。
※文字化けの恐れがあるので、アクセント記号や特殊文字は使用していません。正式なイタリア語表記と若干違う場合があること予めご了承下さい。
少しずつ色々トライしてみたいなら、ビュッフェがおススメ!
「イル・ジャルディーノ」は、アラカルトメニューのお料理の他に、サラダバービュッフェ(45ユーロ・2019年2月現在の換算で約5千7百円)もあります。サラダバーといってもサラダのみではなく、以下のものがいただけます。ただし、ドリンクは含みません
・各種サラダ
・肉料理
・魚料理
・本日の温かいスープ料理1品
・本日のパスタ料理1品
・季節のフルーツセレクション
・ホームメイドドルチェセレクション
スープやパスタは温かさと食感を保つため、ビュッフェをオーダーしてから準備してくれます。
どれもおいしそうで、全部トライしてみたくなりますね!
ビュッフェのよいところは、いろいろなお料理をちょっとずつ味わえること。
そして、食べたい量だけ食べれるのがいいですね!
彩り豊かに盛り付けられていて、チョイスに迷います。
かなりお得感があって、しかもお腹いっぱいになりますよ。
ハネムーン中だからこそ美しく!ホテルエデンのスパ
「ホテル・エデン」はリニューアル後、新しくスパをオープンさせています。こちらは宿泊のお客様はもちろん、一般のお客様でもご利用可能です。
宿泊客はお部屋から、バスローブのままエレベーターに乗り、地下1階のスパへ直行できます。
4つの更衣室&シャワ―付きの個室を完備し、心ゆくまでエステのトリートメントを受けられます。ハネムーン中にフォトウェディングを予定している方ならもちろん、素敵な写真を残したいという方も、ぜひ利用したいサービス。
なお、お二人で受けられる特別コースもあり、ご主人とご一緒に癒しとリラックスを味わえ、心身ともにリフレッシュできることでしょう。
トリートメントに使われているブランドはメイ(MEI)社製。厳選された一つ一つの野草を手摘みし、それらの野草から抽出された植物成分を基に作られた、体に優しいスパ・エステ用製品を展開するイタリアの会社です。
ホテルのエレベーター付近には、スパで施術を受けた方の残したほのかな香りが漂っていました。主張しすぎない上品な香りはとても自然で心地よいものでした。
私は人工的な香りには気分が悪くなるたちなのですが、この香りはアロマテラピーの香りのようにすっと受け入れられる素敵な香りでした。
個室のエステのお部屋の他に、ネイルサロンやフットネイルケアをする場所もあります。
ネイルサロンではO・P・I を、ヘアサロンにはShu Uemura(シュウ・ウエムラ)の製品を使用します。
マッサージの施術も行っており、旅の疲れも癒してくれそうです。主なメニューは以下の通り。
・リフレクソロジー 30分90ユーロ(2019年2月現在の換算で約1万2千円)
・背中のマッサージ 30分90ユーロ(同上)
・時差ボケ解消マッサージ 60分170ユーロ(2019年2月現在の換算で約2万2千円)
詳しくは公式ホームページを参照してください。
<Information>
エデン・スパ Eden Spa
ホームぺージ
営業時間:10時~20時
ローマ屈指の老舗「ホテル・エデン」でラグジュアリーな滞在【後編】まとめ
こんなホテルで、ハネムーンの素晴らしいひと時を過ごせたらいいですよね。人生の中で特別な旅だからこその贅沢です。
もし、予算的に宿泊は難しいという方くても、展望レストランでお食事やバーでアペリティフ、食後のカクテルをいただいたりも可能。また、スパでリフレッシュしたり、ネイルをお願いするだけても、素晴らしいホテルの雰囲気を満喫できると思います。
心に残るハネムーンの思い出作りを「ホテル・エデン」で是非お楽しみください。
<Information> ホテル・エデン Hotel Eden
ホームぺージ
住所:Via Ludovisi, 49, 00187 Roma
電話番号:+39 06 478121
最寄りの駅:地下鉄A線「バルベリー二駅(Barberini)」徒歩約10分
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