ローマ観光の楽しみ方。

今週はローマの歴史と現在のつながりっておもしろい!と思える内容をお伝えします。ローマ観光は、雑学があるととっても面白くなります。

新婚旅行先を決めた理由に「ローマの休日」を見たから! という方もいらっしゃるでしょうね。

今週はサンタマリア・イン・コスメディア教会のご紹介です。

サンタマリア・イン・コスメディア教会

真実の口

アン王女(オードリーヘプバーン)が不安げに手を入れた「真実の口Bocca della verita’」。

古代ローマ時代、この地域に「クロアカ・マキシマ」とよばれる下水道が設置されました。

このクロアカ・マキシマの下水溝蓋が、真実の口だと言われています。

水に関係する蓋のため、「海の神;トリトン」の彫刻が刻まれているのです。

こんな雑学を思いながら、真実の口へ手を入れてみると、神を信じる古代ローマ時代の人々の気持ちがなんとなく感じるかもしれませんね。

ちなみに・・・壁に貼り付けられたのは1632年の事でした。

真実の口
画像はイメージです

教会の柱

教会は古代ローマ時代の神殿などの柱を再利用されて建築されている為、柱の形が違います。柱を触ってみてくださいね。2000年以上の歴史ある柱です。

 

教会内に入ると、左壁にValentineの祭壇が飾られています。

バレンティーノは3世紀にキリスト信者として殉教した人です。

当時ローマ兵の士気を高めるため、結婚禁止令が出たときに、バレンティーノはこの条例に反して結婚式を行うなど皇帝に反する行動をしたため2月14日に処刑されたことが、バレンティーノの殉教日となり、恋人たちの守護聖人として信仰されることになったと言われています。

つまりバレンティーノが恋人たちに慕われていたことから、のちにS.Valentine Dayが誕生したのです。

お二人も、Valentineの祭壇で手を合わせてお二人の幸せをお祈りくださいね。

Valentineの祭壇

教会の名前のコスメディン・・今現在も奥様にとっては気になる物の名前です。教会内を見ていただければわかると思いますが、内装がとても素敵です。Kosmidionというギリシャ語で「飾る、輝く」などの意味を持っています。

綺麗なこの教会から、「輝く教会」というあだ名がついたそうです。

このKosmidionが、お化粧するという言葉の元となり、お化粧をコスメと呼ぶようになったのです。

1200年代にはイタリアの装飾一家コズモにより、壁や床がモザイクで飾られています。

 

この教会はローマでも特に古い教会です。6世紀に建てられたころには、まさか教会よりも真実の口として有名になるとは思っても見なかったのでしょうね。

もっと深く考えたら、紀元前200年にヘラクレスの神殿として建てられたその上に教会があるのです。

 

雑学を入れてローマ歴史周りをする知的な新婚旅行をお楽しみくださいませ。

 

 

2016年1月 ローマより 桜子