日本ではスペイン料理の代表としておなじみのパエーリャ。バルセロナにハネムーンで来られたからには、一度は食べてみたいですよね。
ところが、スペインのどんなに美味しいレストランで食べてみても、期待外れでがっかりという日本人が意外と多いのです。
お米に芯があるというのが一番の理由でしょうか。美味しいパエーリャは、日本のふっくらした白米のような食感には仕上げません。
お米に少しこしのある食感がなければ、美味しいパエーリャではないのです。と、前書きが長くなりましたが、バルセロナで気軽にパエーリャを楽しめるのが木曜日です。
パエーリャ目当てにバルでランチ
バルのお昼のメニュー(定食)は一皿目の前菜と二皿目のメインディッシュがセットになっていますが、木曜日は多くのバルの一皿目に、パエーリャが登場します。そうなんです。パエーリャはメインディッシュではなくて前菜なのです。
お昼のメニューのパエーリャの代表的なパターンはこんな感じです。
定食なので、量も多くもなく少なくもなく、レストランの様に二人前とか三人前以上を注文する必要もなく、パエーリャを簡単に賞味できます。
私も会社勤務をしていた頃は、木曜日になるとスペイン人の同僚たちと、パエーリャ目当てでバルに昼食に行ったものでした。
ところで、どうして木曜日がパエーリャ・デーなのか。これにはいろいろな説があるようです。
そのひとつが、昔、裕福な家庭のお手伝いさんの休日が木曜日だったため、お手伝いさんが水曜日にスープストックなどのパエーリャの下準備をしておいて、木曜日に家庭の奥さんが下準備されたものを使ってパエーリャを作ったから、というもの。
バルの入り口には、たいていMenu del Dia(本日の定食)のメニューが書きもまれた黒板が出ています。一皿目にPaellaの文字を見つけたら、間違いなくパエーリャがあります。パエーリャとメインディッシュ、デザート、パンと飲み物がついて10ユーロから高くても15ユーロです。
「Hay Paella?」「アイ パエーリャ? 」(パエーリャありますか?)って勇気を出して聞いてみるのも、いい思い出になるかもしれません。