スペイン第三の都市バレンシア(Valencia)。日本はパエリア、バレンシアオレンジ、火祭り程度の知名度しかありませんが、ヨーロッパでは歴史もあり、治安も良く、物価も安くさらにビーチやグルメも楽しめる観光地として大人気です。
バレンシアの起源はローマ時代にさかのぼり、旧市街にはローマ遺跡の観光施設から歴史を感じさせる中世やモデルニスム様式建物が保存され、世界遺産もあります。
新市街にはスペインを代表する建築家カラトラバ氏が総合デザインを担当した近未来的建築群「芸術と科学都市」やビーチがあり、スペインの今と昔が楽しめる街です。
日本、ヨーロッパ主要都市、そしてバルセロナやマドリードからのアクセスも良好なバレンシアで、一味違った新婚旅行してみませんか?
バレンシア観光のスタートは、中心部にある市庁舎広場から
バレンシアの心臓部は、市庁舎がある市庁舎広場(Plaza del Ayuntamiento、プラサ・デル・アジュンタミエント)です。
![市庁舎](/baL9XrUASF/wp-content/uploads/2018/05/市庁舎A-e1527216346654.jpg)
大きな時計台と優美なバルコニーを備えた市庁舎は、町の中心部にあると言うだけではなく、火祭り開会宣言などにも利用される重要な施設です。
平日午前中は無料でバルコニーに上がることも可能です。
市庁舎前の大きな広場はぐるりと花屋のスタンドで囲まれ、野外イベントスペース、火祭りの時のメイン会場としても利用されます。
![バレンシアの中心にある市庁舎広場](/baL9XrUASF/wp-content/uploads/2018/05/市庁舎広場A-e1527216475918.jpg)
市庁舎の対面にあるバレンシア中央郵便局(Correos、コレオス)も必見。
![バレンシア中央郵便局](/baL9XrUASF/wp-content/uploads/2018/05/郵便局B-e1527216852247.jpg)
20世紀初頭に建設され、ステンドグラスがはめ込まれた大きなドームは圧巻です。用事はなくても中に入ることは可能です。
![ステンドグラスがはめ込まれた大きなドームが見どころ](/baL9XrUASF/wp-content/uploads/2018/05/郵便局A_観光局.jpg)
市庁舎広場から歩いて3分程度のバレンシア北駅(Estación del Norte、エスタシオン・デル・ノルテ)も見学マスト!
![バレンシア北駅](/baL9XrUASF/wp-content/uploads/2018/05/北駅A_観光局.jpg)
スペインの新幹線にあたるアベ(AVE)や特急などの長距離列車は止まりませんが、今でも中距離そして在来線駅として活躍しています。
映画に出てくるようなプラットフォーム、バレンシア名物のタイルのモザイクが美しい構内、昔の切符売り場など古き良きヨーロッパを感じることが出来ます。
![映画に出てくるようなプラットフォーム、バレンシア名物のタイルのモザイクが美しい構内](/baL9XrUASF/wp-content/uploads/2018/05/北駅B_観光局-min.jpg)
駅の隣には闘牛場(Plaza de Toros de Valencia、プラサ・デ・トロス・デ・バレンシア)もあります。
闘牛はバレンシアの火祭りからシーズンがスタートし、火祭りと時期が重なればスペイン最高レベルの闘牛を楽しむことが出来ます。
日差しが強い日は日陰の席ソンブラ(Sombra)がお勧めです。闘牛博物館(Museo Taurino de Valencia、ムセオ・タウリノ・デ・バレンシア)も併設されています。
![博物館も併設された闘牛場](/baL9XrUASF/wp-content/uploads/2018/05/闘牛場A_観光局.jpg)
<Information>
■市庁舎広場(Plaza del Ayuntamiento)
- 住所:Plaza del Ayuntamiento, s/n, 46002 Valencia
- 見学時間:平日午前8時~午後3時まで(中の歴史博物館は午前9時~2時まで)
■バレンシア中央郵便局(Correos)
- 住所:Plaza del Ayuntamiento, 24, 46002 Valencia
- オープン時間:月~土の午前8時30分~午後8時30分
■バレンシア北駅(Estación del Norte)
■闘牛場(Plaza de Toros de Valencia)
■闘牛博物館(Museo Taurino de Valencia)
- 住所:Pasaje de Dr. Serra, 10, 46004 Valencia
- オープン時間:火~日午前10時~19時
- WEB: http://www.museotaurinovalencia.es/
ハネムーンでここは押さえたい!歴史ある建物と石畳が印象的な旧市街
バレンシアの旧市街観光の中心は、フォトジェニックなビルヘン広場(Plaza de la Virgen、プラサ・デ・ラ・ビルヘン)と緑豊かなレイナ広場(Plaza de la Reina、プラサ・デ・ラ・レイナ)にまたがる13世紀に完成したバレンシア大聖堂(Catedral de Valencia、カテドラル・デ・バレンシア)です。
![ビルヘン広場遠景](/baL9XrUASF/wp-content/uploads/2018/05/ビルヘン広場B_観光局.jpg)
![ビルヘン広場近景](/baL9XrUASF/wp-content/uploads/2018/05/ビルヘン広場A_観光局.jpg)
![レイナ広場](/baL9XrUASF/wp-content/uploads/2018/05/レイナ広場-e1527557224856.jpg)
建設に膨大な時間を費やしたので、大聖堂の3つの扉はロマネスク、ゴシック、バロックと様式が全て違います。
大聖堂の目玉はキリスト最後の晩餐で使われたと伝えられる聖杯、聖ビセンテの腕のミイラ(奇跡の一つ)、ゴヤの絵画です。
![大聖堂(カテドラル)には歴史的重要なお宝がいっぱい!](/baL9XrUASF/wp-content/uploads/2018/05/カテドラルA-e1527557323217.jpg)
![カテドラルの中](/baL9XrUASF/wp-content/uploads/2018/05/カテドラルB_観光局.jpg)
大聖堂の鐘楼ミゲレテの塔(Torre del Miguelete、トレ・デ・ミゲレテ)は階段で上まで登れば、バレンシアの市街が一望できます。
![ミゲレテの塔](/baL9XrUASF/wp-content/uploads/2018/05/ミゲレテの塔_観光局.jpg)
大聖堂と隣り合わせの青いドームが印象的な聖母教会堂(Basílica de la Virgen de los Desamparados、バシリカ・ビルヘン・デ・ロス・デスアンパラドス)は、ドームの内側に描かれたフレスコ画が圧巻です。
![バシリカの天井画](/baL9XrUASF/wp-content/uploads/2018/05/バシリカB_観光局.jpg)
![バシリカの外観](/baL9XrUASF/wp-content/uploads/2018/05/バシリカA_観光局.jpg)
バレンシアはかつて城壁に囲まれ多くの見張り塔がありました。城壁は取り壊され、現在はセラーノスの塔(Torres de Serranos、トーレス・デ・セラーノ、14世紀)とクアルトの塔(Torres de Quart、トーレス・デ・クアルト、15世紀)が残っているのみ。
![セラーノスの塔](/baL9XrUASF/wp-content/uploads/2018/05/セラーノスの塔_観光局.jpg)
景色を楽しむために塔に登るならセラーノスの塔がお勧め。ミゲレテの塔ほど高くはありませんが、市民憩いの場トゥリア川公園(Jardín del Turia、ハルディン・デル・トゥリア)や新市街の様子もよく見えます。
![クアルトの塔](/baL9XrUASF/wp-content/uploads/2018/05/クアルトの塔_観光局.jpg)
<Information>
■ビルヘン広場(Plaza de la Virgen)
■レイナ広場(Plaza de la Reina)
■バレンシア大聖堂(Catedral de Valencia)、ミゲレテの塔(Torre del Miguelete)
- 住所: Plaza de la Almoina, S/N, 46003 Valencia
- ミゲレテの塔オープン時間:月~金午前10時~午後6時30分、土曜日午前10時~午後7時、日曜日午前10時~午後1時、午後5時30分~7時。
■聖母教会堂(Basílica de la Virgen de los Desamparados)
■セラーノスの塔(Torres de Serranos)
- 住所:Plaza de los Furs, S/N, 46003 Valencia
- オープン時間:月~土午前9時30分~午後7時、日曜日は午前9時30分~午後3時。
■クアルトの塔(Torres de Quart)
- 住所:Plaza de Santa Úrsula, 1, 46003 Valencia
- オープン時間:月~土午前10時~午後7時、日曜日午前10時~午後2時
食事やお土産探しもできるバレンシア中央市場と世界遺産「ラ・ロンハ」
同じく旧市街にはヨーロッパ1の規模を誇るバレンシア中央市場(Mercado Central de Valencia、メルカド・セントラル・デ・バレンシア)と世界遺産に指定されているラ・ロンハと呼ばれる絹の交易所(La Lonja de la Seda、ラ・ロンハ・デ・ラ・セダ)があります。
バレンシア中央市場は、観光客向け施設ではなく現在も市民の胃袋として愛されている市場です。もともとは青空市場でしたが、1928年に現在あるモデルニスム様式の市場が建築されました。
![バレンシア中央市場](/baL9XrUASF/wp-content/uploads/2018/05/中央市場C_観光局.jpg)
市場内は魚、肉、野菜、果物、チーズや生ハムなどセクション分けされ、なかには試食を提供してくれるお店もあります。場内と場外にはお土産屋さんやパエリアを作るフライパンを売る店などもあるのでこちらでお土産を買うことも可能。
市場内にはバレンシアのミシュラン星付きレストランのオーナー、リカルド・カマレナがプロデュースしたバル「セントラル・バル」(Central Bar)もあり、美味しいタパスを食べたい人にお勧めです。
![中央市場の中の様子](/baL9XrUASF/wp-content/uploads/2018/05/中央市場A_観光局.jpg)
![食事も楽しめる中央市場](/baL9XrUASF/wp-content/uploads/2018/05/中央市場B_観光局.jpg)
バレンシアの中央市場から徒歩1分のところにある15世紀~16世紀にかけて建てられたゴシック形式の絹の交易所「ラ・ロンハ」(La Lonja de la Seda、ラ・ロンハ・デ・ラ・セダ)は1996年に世界遺産に指定されました。
![絹の交易所「ラ・ロンハ」](/baL9XrUASF/wp-content/uploads/2018/05/絹の交易所A_観光局.jpg)
一番の見どころは「柱のサロン」の、高さ16メートルにも及ぶ螺旋の柱。その他、庭園、領事の部屋、礼拝堂や監獄として使われた塔があります。一見地味な建物ですが、商業都市として栄えた往時のバレンシアをしのぶことが出来る歴史的価値がある世界遺産です。
![柱のサロン](/baL9XrUASF/wp-content/uploads/2018/05/絹の交易所B_観光局.jpg)
<Information>
■バレンシア中央市場(Mercado Central de Valencia)
- 住所:Plaza de la Ciudad de Burges S/N, 46003 Valencia
- オープン時間:月~土午前7時~午後3時
- WEB:https://www.mercadocentralvalencia.es/
■絹の交易所(La Lonja de la Seda)
- 住所:Calle de la Lonja 2, 46001 Valencia
- オープン時間:月~土午前9時30分~午後7時、日曜日は午前9時30分~午後3時。
いかがでしたでしょうか?スペインハネムーンはイタリアに次ぐ第2位の人気とか。ヨーロッパ2か国以上周遊の場合も、必ず行きたい国に上がるそうです。
スペインというとバルセロナやマドリードというイメージが強いようですが、バレンシアにも魅力的な観光スポットやグルメがいっぱい!
ぜひ、ハネムーンの周遊先プランに検討してみてはいかがでしょうか?
次回の【後編】では、2015年に公開されたジョージ・クルーニー主演のSF大作映画「トゥモローランド」のロケ地にも選ばれた現代的な建築物、地中海のビーチリゾートを満喫できるスポット、美術館・アートスポットをご紹介します。
また、スペインのお祭りとして大変有名な「バレンシアの火祭り」や「トマト投げ祭り」も駆け足でご紹介!どうぞお楽しみに!