以前「ハネムーンS」のフランスブログを担当させていただくことになった第一回目。わたくしの地元から程近い(が雰囲気はぜんぜん違う)パリ郊外の美しい豪邸街ジョワンヴィル=ル=ポンをご紹介させていただいたことがありました。
今回は夏の爽やかなジョワンヴィル=ル=ポンとマルシェ、そしてマルヌ川をご紹介させていただこうと思います。 と言いますのも、この街のマルシェのお魚屋さん併設のオイスターバーの生牡蠣が美味しく て、しかも安いんです〜。
もし生牡蠣が苦手でも海老もあります。 そして街もマルヌ川も夏の緑と光できらきらと特別美しいんです。 それでは早速夏のジョワンヴィル=ル=ポンをご紹介いたしましょう!
パリから日帰りツアーとして楽しめるジョワンヴィル=ル=ポンのマルシェ
ジョワンヴィル=ル=ポン(Joinville-le-Pont)はパリ東郊外。RERのA線でパリ中心部から30分もあれば到着するちょっとスペシャルな街。
19世紀から20世紀前半、ここはパリ市民が週末に訪れバカンスを楽しむ場所だったんです。当時はマルヌ川の岸辺に人工のプラージュ(plage)=浜辺がいくつも造られていたんですよ。
またかつては大きな映画撮影所があり、そこでジャン・ギャバンやジャン=ルイ・トランテニャン、ドミニク・サンダなどフランスを代表する名優たちが映画の撮影をしていました。今もそんな古き良き時代の雰囲気が残っていてノスタルジックな街なんです。
ということで上の写真は、そんなジョワンヴィル=ル=ポンの駅となります。1番出口「Sortie1 r,J Mermoz」の階段を上がってすぐのところです。
まずはマルシェに向かいましょう。1番出口を出たら右の「パリ通り(Rue de Paris)」を進みます。
途中、フランスの有名スーパー「モノプリ」が右側にあります。結構大きなモノプリなので、帰りに寄ってみるのもありですね。
マルシェは駅から徒歩約10分!コスパ最高のオイスターバーへ
パリ通りを進むと右奥に「プラス・デュ・ユィット・メ(Place du 8 mai)」、5月8日広場が見えてきます。ここでマルシェが開かれています。
駅から10分もかからないくらいです。
新鮮な野菜や果物、美味しそうなフランス総菜が並べられあれこれ目移りしてしまいますが、 まずはオイスターバー、オイスターバー!
ありました!「バー・ア・ウィットル(Bar à huitres)」、オイスターバーの看板が!
ここは新鮮な魚介を売っている魚屋さん併設の、日曜限定プチオイスターバー。
すでに、冷えた白ワインを飲みつつ生牡蠣を堪能しているお客さんたちの姿があります。
この日は日曜の朝ですが、フランス人はお休みの日は朝からでも気軽にこうして一杯します。ちなみに、平日でも仕事の合間にランチでビールやワインを飲むのもよくあることなんですよ。
というで、ここはフランス。せっかくなので朝でも一杯楽しんじゃいましょう。
気軽なセットは生牡蠣 6 個とグラスの白ワイン一杯で10ユーロ。白ワイン6杯と生牡蠣1個でも10ユーロ。
でも6杯っていったい誰が飲むの?!
そして、新鮮な茹で海老もいただけますよ。
で、私たち(主人も一緒です)が選んだのが生牡蠣6個と白ワイン一杯のセットに、 海老(5ユーロ)と白ワイン(2ユーロ)を一杯プラス。これで計17ユーロです。
このボリュームはパリのオイスターバーだったらもっと高いはず。しかも新鮮で美味しいんです!
海老もプリプリ。ワインもよく冷えていて、2ユーロとは思えないお味。良心的過ぎます〜。
朝から新鮮な魚介と冷えたワインでほろ酔いイイ気分。マルシェの雰囲気も楽しくて大満足です。
<Information>
「ポワソヌリー・ロワ(Poissonnerie Roy)」
電話:06 75 46 42 99
※オイスターバーは日曜日のみ開店
新鮮なフルーツを買って、パリのホテルでいただくのもあり!
この後は、このお魚屋さんの奥にある八百屋さんへ。ここはとにかく安くて、この日はアボカド6個で2ユーロ、マンゴー3個で3ユーロ。もちろん買いました。
お腹も満足したところで、今度はまた駅の方に戻ります。マルシェの広場のそばには雰囲気のいい商店街もあるので、ランチに寄っても良いかもしれませんね。
駅に戻ったら今度は目の前の信号を渡って、大きな道路沿いをそのまま進みます。 すると5分もかからないくらいでマルヌ川が見えてきます。
パリ郊外ののどかなマルヌ川沿いと豪邸街を眺めながら、プチデートはいかが?
セーヌ川よりも穏やかな流れのマルヌ川は、昔からボート競技も盛んなんです。 この日もボートの訓練や舟遊びの人たちの姿が。
そして橋の下を見下ろすと「イル・ファナック(Ile Fanac)」、小さな島(=ファナック)があります。
20分もあれば一周出来てしまうこの島は、島全体が公園のようになっていて可愛らしい家も建っていてフォトジェニック。橋の途中に階段とエレベーターがあるので、簡単に行くことが 出来ます。
この日はちょうど子供のお祭りが開催されていたので、ファナック島も豪邸街通りも賑やか。
パリではあまり見かけない、一軒家でしかも大きなお宅を見るのも楽しいですよ。
19世紀、岸辺にプラージュがあった頃はパリ市内の富裕層の別荘がこの辺りに並んでいたので、今もそのまま豪邸街になっています。 当時の建物そのままのお宅もたくさんあるんですよ。
そんな豪邸街を歩いて行くと、古き良き時代の雰囲気がいっぱいのガンゲットの老舗店「シ ェ・ジェジェンヌ(Chez Gégène)」があります。
ガンゲットとは20世紀前半に最も繁栄した、生演奏でダンスが楽しめるパリ郊外のキャバレー、大衆酒場のこと。「シェ・ジェジェンヌ」は、当時のまま残っている数少ないガンゲットレストランの1つなんです。
本物のレトロな雰囲気が何とも味なんです。駅からは、橋を渡って左の川沿いを歩くこと20分から30分くらい。少し距離がありますが、散歩しながら風景を楽しみながらだと意外に遠く感じません。
<Information>
シェ・ジェジェンヌ Chez Gégène
住所:162 Bis Quai de Polangis 94340
電話番号:01 48 83 29 43
SNS映え最高!絵葉書のような風景が広がる小川のほとり
マルヌから分かれた小川もいくつかあるのですが、まるで絵葉書のような風景です。パリ市内とは時間の流れが違って、どちらも素敵。
今の期間はこのジョワンヴィル=ル=ポンとお隣りの街「ヌジョン=スュル=マルヌ (Nogent-sur Marne)」の間を、土日13時から20時の限定で船のバス「ル・パスール・ ド・マルヌ(Le Passeur de Marne)」も通っています。何と乗船料は無料なんです。
今年は2019年9月29日まで。ジョワンヴィル=ル=ポンの乗り場は「シェ・ジェジェンヌ」 近くの岸辺となっています。
パリ市内とはまったく違う、ちょっと地方のゆったりとした雰囲気が楽しめるパリ郊外とマルシェ、いかがでしたでしょうか。少し早起きすれば、午前中はこの辺りを楽しんで午後は市内に戻って観光ということも出来ます。
せっかくのパリ・フランス旅行。ガイドブックには載っていない美しい郊外の街もぜひ訪れ てみてくださいね。
パリから日帰りでアクセス可能!行き方の注意点は?
パリ市内から来る場合は、RERのA線になりますが、「ヴァンセンヌ (Vincennes)」駅で以下の2方面へ分岐します。
・A2の「ボワシー=サン=レジェ(Boissy-Saint-Léger)」
・A4の「マルヌ・ラ・ヴァレ・シェシー(Marne La Vallée Chessy)」
パリ市内のA線のどの駅から乗車しても、必ずホームの電子表示で行き先を確認して、A2の「ボワシ ー=サン=レジェ(Boissy‐Saint‐Léger)」方面に乗ってください。
A4に乗っちゃうと別方向になって、一番遠くまで行ってしまった場合、ディズニーランドに行っちゃいます。
そしてもう1つ大事なお知らせがあります。実は2019年7月13日から2019年9月1日までこのA線、工事に入っております(現在は終了)。オペラの最寄駅「オベール(Auber)」から「ヴァンセンヌ(Vincennes)」間が、時間帯、または日によって運休となっています。具体的な運休日時はコチラ。
- 2019年7月16日~8 月2日までの平日22時から終電まで
- 2019年8月5日~30日までの平日21時から終電まで
- 土日は2019年9月1日まで終日運休
- 2019年8月10日~18日までが終日運休
上記の期間中にジョワンヴィル=ル=ポンの街&マルシェのオイスターバーを楽しみたい場合、日曜日限定オープンのため、メトロでヴァンセンヌまで来てRER A線のA2に乗り換えになります。
また、A4でディズニーランドへ行かれるご予定の方も、この期間のご乗車にはご注意ください。
<Information>
プラス・デュ・ユィット・メ(Place du 8 mai)のマルシェの開催日:木曜と日曜の8時から13時