世界中から人々が訪れるパリには美しく素晴らしいホテルがたくさんあります。

歴史と伝統があるホテル、隠れ家のような愛らしいホテル、才能あるデザイナーが手掛けた モダンなホテルなどなど。

でも、歴史ある建物や古いお城を改修したスペシャルな宿泊施設であるシャトーホテルはパ リ市内には1つだけ。それが「セント・ジェームス・パリ」です。

今回はこの「セント・ジェームス・パリ」を2回に渡ってご紹介させていただきます。

お部 屋も実際に見させていただき、フォトもたくさん撮らせていただきましたので、シャトーホ テルの雰囲気をたっぷりお伝えできるかと思います。ちょっと宿泊した気分で楽しんでくださいね♪

シャトーホテル「セント・ジェームス・パリ」の歴史

19世紀に建てられたこの建物は、アドルフ・ティエール元大統領(1797-1877)の夫人が 1892年に設立したフランス最高峰の学生を支援する団体「アドルフ・ティエール財団」の サロンとして使われておりました。
セント・ジェームス・パリの歴史について

建物が建つ前は何とパリで最初に作られた熱気球飛行場の跡地だったそう。

パリの中で唯一 独立した建物のホテルであり、広い敷地に緑豊かな庭園ガーデンや噴水付きのパティオまで あるのはそんな理由からなのでしょう。

そしてこの美しいシチュエーションなので映画の撮影にも使われております。

噴水付きの美しいパティオ

「セント・ジェームス・パリ」の立地は?近くにどんな観光スポットがある?

ホテルとしてのスタートは1990年。客室は49室で、何とこの都会のパリで「パビリオン」と呼ば れる離れの最高級スイートもあるのです。

ホテルのレストランはM.O.F(フランス国家最優秀職人賞)を持つ「ジャン・リュック・ロ シャ(Jean Luc Rocha)」が2017年からシェフを務めています。

12,000冊の作品が収集されている バー「ル・バー・ビブリオテック(Le bar bibliothèque)」や豪華なサロン、メゾン・ゲラ ンのエステサロン、スポーツジム、そして300㎡の広い庭園ガーデンがあります。

ジャン・リュック・ロ シャがシェフを務めるレストランがあります

ホテルのある16区はパリの中でも1、2の高級住宅街として知られる地区。

メトロ2号線の「ポルト・ドーフィン(Porte dauphine)」から2、3分で、この駅を降りると「パ レ・デ・コングレ(Palais des congrès)」という国際会議場やショッピングセンターのある 大きな商業施設があります。

そして同じ2号線の「ヴィクトル・ユゴー(Victor Hugo)」からも 5、6分ほど。

こちらの駅の広場にはイートインもあるパン屋さんやカフェ、レストランが あって16区らしいちょっとシックな雰囲気。

その広場から「ヴィクトル・ユゴー通り」を歩けば凱旋門までは15分ほど。通りには人気 ブランドショップが建ち並び、ウィンドーショッピングしながらお散歩しながら凱旋門、そ してシャンゼリゼまで行くのにもちょうどいい距離なんですよ。

またこの地区周辺には、20世紀の絵画、彫刻が8,000点以上ある「パリ市立近代美術館( Musée d’art moderne de la Ville de Paris)」や凱旋門近くから専用バスも出ている緑豊かな 敷地に立つ「ルイ・ヴィトン美術館(La Fondation Louis Vuitton)」もあります。

パリの中でも特に落ち着いた雰囲気の地区でありながらしっかり観光やショッピングも楽し めます。

特別感満載!フォトジェニックで優雅なエントランス

それではさっそくホテルの中をご案内いたしましょう!

美しい外観もなのですが、一歩入るとそこはまるでタイムスリップしたかのような世界が広がります。

セント・ジェームス・パリの優雅なエントランス

ネオクラシック様式の館内は、女性デザイナー「バンビ・スローン(Banbi Sloan)」がナ ポレオン3世の時代の(19世紀後半)典型的な装飾をベースに一味違った内装に仕上げてお ります。

ネオクラシック様式の館内

中でも美しい存在感を放つのは、吹き抜けの天井から吊り下げられた14メートルのシャンデ リア「カオス・ドュ・リュストル(chaos de lustres)」

「カオス=混沌」「リュストル =シャンデリア」の名の通り、宝石のような繊細なガラスの光たちが美しく絡み合ってい て、しばし見とれます。

各階の通路から、美しいエントランスを眺めることができ、そして広々とした深紅の階段を 通って降りることも出来ます。もちろんエレベーターもございます!

14メートルのシャンデ リア「カオス・ドュ・リュストル」が圧巻

もうどこを見てもフォトジェニック!

ここでだけでハネムーンの思い出の1枚を20枚くらい撮れそうですね♪ お2人でちょっとクラシックな服をチョイスして撮るのも素敵かと思います。

フォトツアーにもぴったりな館内

こちらはエントランスを抜けて各お部屋へ向かう際に通る通路や螺旋階段。

クラシックで落ち着いた雰囲気のエントランスとはまた雰囲気が少し違って、内装を手掛け たバンビ・スローンの遊び心がちりばめられております。

熱気球飛行場跡だったことから気球モチーフの壁紙

小さなシャンデリアと壁の絵柄はすでにお伝えしたように、この地が熱気球飛行場だったか ら。天窓の効果でちょうど気球が空に上がって行くように見えますね。

実はこの天井から光が入る明るさと気持ち良さ、この後ご紹介させていただくいくつかのお 部屋でも満喫出来るんですよ。

天井から光が入る気球モチーフのシャンデリア

それではお部屋の方へとまいりましょう!

ハネムーンでぜひ泊まりたい!遊び心あふれる客室(シャンブル)

バンビ・スローンはこのホテルのシャンブルのデザインをすべて違ったものにしました。

イ ンテリア雑誌の表紙も飾ったことがあるそうですが、実際私も見させていただき、古いもの と新しいものがミックスされていて、そこが何ともパリジェンヌ風だな、と感じたんです。

それではその中のいくつかのお部屋をご紹介いたします!

白と紺のシックな内装のダブルルーム
ダブルルーム

ここはダブルルームでやはり遊び心のある壁の絵柄にモダンスタイルのベッド、クラシックなシャンデリアなどの組み合わせ。

でもシンプルな白と紺の配色なのでどこかすっきりとし た印象です。 広さは49㎡。都会なのに客室が全体的にゆったりしているもこのホテルの特徴です。

窓からは緑豊かな庭園ガーデンの眺め。イメージするフランスらしい美しい場面の中に迷い 込んだような気持ちになります。
窓の外に広がるグリーンの庭園

ハネムーンで朝目覚めてこのシチュエーションだったら夢の世界でうっとりですね。

パリらしいすっきりとしたインテリアがおしゃれ

こちらのお部屋はまた雰囲気ががらりと変わるジュニアスイートで広さは50㎡。寝室とリ ビングが分かれたタイプとなります。シックな色使いですがメリハリのある配色がモダンで す。

配色のコントラストが素敵な「ジュニアスイート」
ジュニアスイート

そしてやはり窓からは緑豊かな庭園テラスを眺めることが出来ます。クラシックな雰囲気プ ラス現代風の感覚がちょっとスペシャルで楽しい。

歴史を感じるクラシカルな趣とモダンなデザインが融合

こちらもジュニアスイートで広さは48㎡。このお部屋も色使いがスペシャル。

家具や小物 もいろいろなテイストが混ざったものがランダムに置かれているけど乱雑じゃなくおしゃれ になっているのが何ともパリスタイル。

ここはちょっとリッチなお宅のパリジェンヌのお部屋に滞在するような雰囲気でしょうか。

リッチなパリのお宅にお邪魔した雰囲気の「ジュニアスイート」
ジュニアスイート

で、何とこのお部屋には「ジャルダン・ディヴェール(Jardin d’hiver)」があるのです♪。

「ジャルダン・ディヴェール」とは、それぞれ「ジャルダン=庭」「イヴェール=冬」の意 味で、天井がガラス張りになっているテラススタイルのお部屋のこと。

熱気球のシャンデリアがかかった天窓のご紹介の時に「天井から光が入る明るさと気持ち良 さがお部屋でも満喫できる」と書きましたが、それがここなのです!

「ジャルダン・ディヴェール」だったらたとえ雨の日でも明るいお部屋で過ごせるのです よ。

実はこの取材の日がそんなどんより曇った雨の日。それでもこの明るさ。パリで客室に 「ジャルダン・ディヴェール」があるホテルというのはそれほど多くないと思います。

 

天井がガラス張りのテラスになっている「ジャルダン・ディヴェール」
ジャルダン・ディヴェール

そして最後にスイートルームをご紹介。

広さは何と94㎡!うちより広いぞ~!な~んて声 も聞こえてきそうですが、あの螺旋階段を上がると上の階に寝室とバスルームがあるメゾ ネットタイプとなっております。

でも実はこの階にもシャワールームがついているんです よ。

メゾネットタイプのスイートルーム
メゾネットタイプのスイートルーム

このお部屋はクラシックでかなり落ち着いた雰囲気。でも重厚過ぎないのでリラックスして 過ごせそうです。 こちらはパリのセレブなマダムのお宅のような雰囲気でしょうか。

重すぎない上品さのあるスイートルームのリビング

そして何とこのお部屋にも「ジャルダン・ディヴェール」があるのです。

こんなスイートルームで、天井から光がいっぱい差し込む中で、お2人でゆっくりコーヒー を飲んだりおしゃべりをしたりワインで乾杯するのも素敵です♡

もしかしたら、1日中お部屋で過ごした~い!な~んて思っちゃうかもしれませんね。

スイートルームのジャルダン・ディヴェール
スイートルームのジャルダン・ディヴェール

パリ市内なのに、イメージする都会のホテルとは違って、まるでフランスの田園の中の小さ なお城にでも宿泊しているかのように感じられる空間。それがこのセント・ジェームス・パ リなのです。でも、ここはパリ…。

しかもこのホテル、4つ星なのですが、5つ星ホテル、その上のパラスクラスにも負けない 素晴らし雰囲気でありながら料金の方はそちらよりもリーズナブル。オフシーズンであれば最も安いお部屋で6万前後、ジュニアスイートで9万円前後、スイートルームで15万円前後でした。

もし他のお部屋の雰囲気も見てみたいという方は、ホテルのホームページの「ROOMS& SUITES」をご覧になってくださいね

4つ星なので5つ星よりもお値段はリーズナブル

ということで次回はセント・ジェームス・パリのバー「ル・バー・ビブリオテック(Le Bar Bibliothèque)」でゆったり過ごす夕暮れ編のご紹介をさせていただきます。

わたくしも夢 のような時間を過ごしてまいりました。これを見たらさらに、1日中このホテルで過ごした~い!な~んて思っちゃうかもしれませ んよ。お楽しみに!

<Information>

セント・ジェームス・パリ The Saint James Paris
ホームぺージ

住所:43 Avenue Bugeaud, Paris, France

パリ新婚旅行のホテル・レストラン・観光情報>>